過去にオルフェーヴル、ジェンティルドンナ、アーモンドアイなどを輩出し、〝出世レース〝〟といわれる9日のGⅢシンザン記念(芝1600メートル)は、3番人気の外国産馬ノーブルロジャー(牡3・吉岡)が外から鮮やかに差し切り、新馬戦からの連勝で重賞初制覇を飾った。 父は昨年暮れに北海道日高町のダーレー・ジャパンスタリオンコンプレックスでの供用が決まったばかりのパレスマリス。無傷の3連勝でGⅠ朝日杯FSを制し、昨年の最優秀2歳牡馬に輝いたジャンタルマンタルに続き、頼もしい援軍が登場した。 ノーブルロジャーの母ノーブルレディは米2勝ながら、北米&豪2歳チャンピオンサイアーとなったモアザンレディの産駒。祖母アリストクラティックレディの産駒には米GⅠジャマイカHを勝ったウエスタンアリストクラト、米GⅡゴルディコヴァSを制したジンダヤが、4代母ノーザンダイナスティの子孫には米GⅢアルバータダービーのデジタルサン、米GⅡバーバラフリッチーHのバリッサなどがいる。 さらに5代母サヴェジバニーの孫には英ダービー馬のベニーザディップがいるほか、ひ孫には圧倒的なスピードを武器にターフを駆けたサイレンススズカがいる。GⅠ宝塚記念を含む6連勝で臨んだ1998年の天皇賞・秋でレース中に粉砕骨折を発症。安楽死処分となった悲運の名馬だった。 ノーブルロジャーに話を戻そう。父のパレスマリスがジャスティンパレス(GⅠ天皇賞・春)、アイアンバローズ(GⅡステイヤーズS)の半兄にあたり日本との縁を感じさせる一方で、母の父モアザンレディも昨今のトレンドといえよう。カフェファラオ(フェブラリーS連覇、南部杯)、ドゥレッツァ(菊花賞)が出ており、近年では注目を集めている。また、パレスマリス×モアザンレディの組み合わせは米GⅠ・BCジュヴェナイルターフ(芝8ハロン)の勝ち馬で、昨年からレックススタッドで供用されているストラクター(初年度種付け頭数は29頭)と同じだけに、ノーブルロジャーも主戦場はマイル戦となるだろうか。 それにしても、米国では人気が低迷していたパレスマリスが日本では6頭しか出走していない3歳世代から2頭も重賞勝ち馬を出したのだから、よほど日本の水が合うのだろう。2頭目の重賞勝ち馬が出る前だったので、種付け料は350万と手頃ともいえる価格に抑えられている。今年の種付け頭数はどこまで伸びるか、注目が集まる。
過去にオルフェーヴル、ジェンティルドンナ、アーモンドアイなどを輩出し、〝出世レース〝〟といわれる9日のGⅢシンザン記念(芝1600メートル)は、3番人気の外国産馬ノーブルロジャー(牡3・吉岡)が外から鮮やかに差し切り、新馬戦からの連勝で重賞初制覇を飾った。 父は昨年暮れに北海道日高町のダーレー・ジャパンスタリオンコンプレックスでの供用が決まったばかりのパレスマリス。無傷の3連勝でGⅠ朝日杯FSを制し、昨年の最優秀2歳牡馬に輝いたジャンタルマンタルに続き、頼もしい援軍が登場した。 ノーブルロジャーの母ノーブルレディは米2勝ながら、北米&豪2歳チャンピオンサイアーとなったモアザンレディの産駒。祖母アリストクラティックレディの産駒には米GⅠジャマイカHを勝ったウエスタンアリストクラト、米GⅡゴルディコヴァSを制したジンダヤが、4代母ノーザンダイナスティの子孫には米GⅢアルバータダービーのデジタルサン、米GⅡバーバラフリッチーHのバリッサなどがいる。 さらに5代母サヴェジバニーの孫には英ダービー馬のベニーザディップがいるほか、ひ孫には圧倒的なスピードを武器にターフを駆けたサイレンススズカがいる。GⅠ宝塚記念を含む6連勝で臨んだ1998年の天皇賞・秋でレース中に粉砕骨折を発症。安楽死処分となった悲運の名馬だった。 ノーブルロジャーに話を戻そう。父のパレスマリスがジャスティンパレス(GⅠ天皇賞・春)、アイアンバローズ(GⅡステイヤーズS)の半兄にあたり日本との縁を感じさせる一方で、母の父モアザンレディも昨今のトレンドといえよう。カフェファラオ(フェブラリーS連覇、南部杯)、ドゥレッツァ(菊花賞)が出ており、近年では注目を集めている。また、パレスマリス×モアザンレディの組み合わせは米GⅠ・BCジュヴェナイルターフ(芝8ハロン)の勝ち馬で、昨年からレックススタッドで供用されているストラクター(初年度種付け頭数は29頭)と同じだけに、ノーブルロジャーも主戦場はマイル戦となるだろうか。 それにしても、米国では人気が低迷していたパレスマリスが日本では6頭しか出走していない3歳世代から2頭も重賞勝ち馬を出したのだから、よほど日本の水が合うのだろう。2頭目の重賞勝ち馬が出る前だったので、種付け料は350万と手頃ともいえる価格に抑えられている。今年の種付け頭数はどこまで伸びるか、注目が集まる。